出会い系規制法が制定・施行された背景や要点、利用者が守るべきことについて解説しています。児童の援交被害を防ぐために、出会い系は規制法(インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律)によって18歳未満の児童の利用が明確に禁止されています。

出会い系サイト規制法の要点・趣旨

一般的に“出会い系サイト規制法”と呼ばれるこの法律は、18歳未満の未成年(以下、「児童」)が援助交際などの性犯罪被害に遭うことを未然に防ぐことを主たる目的としています。そのための対策として、児童が出会い系を利用できないよう、年齢確認を行うことが義務付けられた他、児童との出会いを求めるような書き込みの削除などが運営事業者や利用者に対して課せられることになったのです。

規制法が制定された背景

出会い系は長きに渡って児童、または児童と会おうとする大人によって援助交際相手募集の場として悪用され続けてきました。児童の売買春行為は、青少年の健全な育成を大きく阻害する要因であり社会正義的に見ても決して許容できるものではありません。

また、児童による出会い系を使って援助交際問題の深刻化の背景には、携帯電話端末が爆発的に普及したことも大きく影響しています。児童の多くが個人専用の携帯電話端末を所有するようになったことで、誰からも知られずに出会い系にアクセスできるようになり、援助交際問題は深刻さを増しました。

こうした時代背景や社会的な要請、問題の深刻化によって規制法は平成15年4月に施行されました。

改正による年齢確認の厳格化

平成15年4月に制定・施行された出会い系規制法では、年齢確認の方法として利用者の自己申告が許容されており、法規制されたもののさほど大きな効果を上げるには至らなかったという問題もありました。

また、最初に法律が施行された当初から5年を目途に、事態の改善状況を鑑みながら改正することが視野に入れられていました。こうしたことから、平成20年12月に現在の(改正)出会い系規制法が新たに施行され、年齢確認の厳格化(クレジットカード認証や公的書類による年齢の確認)や、運営事業者の公安委員会への届け出の義務が課せられることになったというのが現在に至るまでの経緯です。

なお、参考までに非登録制で、携帯やPHSからであれば年齢を問わず誰もがアクセス・利用できる無料出会い掲示板として人気を博したスタービーチ(Friends!掲示板)はこの改正により、最終的には閉鎖されるに至りました。

利用者が守るべきこと

改正を経た規制法により利用者が守るべきことは、主に以下の点です。

  • 児童を性行為に誘う行為は行わない
  • 金品を交換条件に児童を交際に誘わない
  • その他、児童との交際を求めるすべての行為を行わない

このように、18歳未満の未成年者を相手に交際を持ちかけたり、会おうとする行為(掲示板やプロフィールコメントへの投稿)は法律によって一切が禁止されています。たとえ、相手から18歳以上であるとする虚偽の事実を知らされていたとしても処罰の対象となり得ます。また、直接的な表現でなくても、JKやJCというような隠語を用いた書き込み・コメントも一切禁じられており、処罰の対象となることを理解しておかなければいけません。

また、年齢確認の厳格化が義務付けられたことによって、事実上児童が出会い系に登録し交際相手を探すことは不可能となっていますが、何らかの手段によって年齢認証を掻い潜り出会い系を利用する可能性は、まったくないわけではありませんので、未成年(18歳・19歳)の利用者を相手にメールのやり取りをする場合は注意してください。

残念ながら、出会い系を利用する一般成人の中には「未成年と会えるサイトは?」などような検索語句を用いて、児童と会える出会い系や機会を伺う人もいます。こうした行為も法律の趣旨からすれば、処罰の対象ではないものの、限りなく違反に近い行為ですので止めるようにしましょう。

違反事業者の存在

厳格な年齢確認を厳格に行うことが義務付けられているにも関わらず、出会い系の中には年齢確認の手続きを簡略化しているサイトも存在します。そうした行為は法律に明確に違反しており処罰の対象となるので、利用者も避けるようにしなければいけません。

これは、単にモラルの観点からの見解ではありません。年齢確認の手続きを簡略化している違法な出会い系の多くが、サクラ詐欺を行っており、仮に利用したとしても会えないばかりか、金銭を不正に搾取される詐欺被害に遭う危険性が非常に高いためでもあります。

こうした法律に違反する行為を行っている事業者が運営する出会い系を利用することには、何一つとしてメリットがないということを理解しておきましょう。

出会いアプリも規制法の対象?

スマホが普及したことに伴い、ネットで出会いを探す方法として、出会い系ではなく出会いアプリを使う人も増えています。出会いアプリは体裁こそ「異性との出会いの場ではない」と謳っていますが、それは見せかけだけで実際は、出会い系と同様の「異性と出会える機能」を有しています。

しかし、出会いアプリは出会い系とは異なり、規制法の対象とはなっていません。出会い系規制法が制定されたときには、出会いアプリはほとんど存在しておらず、出会いアプリが出会い系として多くの人に利用される今日のような状態は想定されていなかったためです。

そのため、年齢確認の手続きが必要ではない出会いアプリは非常に多いです。年齢確認をすることなく使えることから、出会いアプリは出会い系に代って援交の温床となってしまっています。

18歳未満の未成年者を援交被害から保護するという法律の本来の趣旨からすると、出会いアプリも法律によって年齢確認を義務化するなど規制対象となるべきですが、現在のところ法整備は実態に追い付いていない状態です。

※ただし、出会いアプリでもワクワクメールなどの優良な出会い系の公式アプリは、年齢確認をしないと使えない仕組みになっています。

関連リンク

法律の詳細や解釈基準などの詳しい内容は以下のリンクから確認することができます。

警察庁「あぶない!出会い系サイト」
http://www.npa.go.jp/cyber/deai/
規制法の改正内容の解説
http://www.npa.go.jp/cyber/deai/business/pdf/panf.pdf