ネット上に公開されている出会い系情報のほとんどは、広告でありその多くがステマによる宣伝です。ステマ広告に騙されないためには、良い点と悪い点の双方から評価しているかに着目すると信用できる情報を見分けやすいです。

コンテンツに見せかけた広告の売り込み

ネット上に見られる出会い系情報のほとんどは広告としての機能を備えたものであり、広告を売り込むために広告宣伝と分からないように見せかけたステマも横行しています。

ステマとは、ユーザーに対して宣伝と気づかれないように宣伝行為をすることであり、ステルスマーケティングまたはアンダーカバー・マーケティングとも言われます。ステマは出会い系に限らずあらゆる商品やサービスの宣伝において用いられる広告の手法のひとつであり、特にネットにおいては情報発信の手軽さからステマによる広告宣伝が多いというのが実態です。出会い系に関して言えば、その傾向はさらに顕著であり、ネット情報で配信される出会い系のサイト情報のほとんどすべてがステマにあたる手法で配信されています。

ステマが問題とされるのは、ユーザーが広告宣伝とは気づかないかたちで情報が提供される点にあります。本来、マーケティングで望まれるのは、コンテンツと広告を明確に切り離した状態で情報が提供されることです。それに対して、ステマは広告そのものをコンテンツと見せかけて宣伝する行為であることから、ユーザーに対して大きな価値を提供するものではなく、騙し行為とも受け取られかねないことから悪質な宣伝手法と言えます。

出会い系の広告に見られるステマの手法

出会い系の広告宣伝において見られるステマの手法は、大きく分けて以下の2つに分類することができます。

  1. 比較・評価サイトにおけるステマ
  2. UGCにおけるステマ

比較・評価サイトにおけるステマ

登録・利用するサイトを選ぶ際には、ほとんどの人が複数の選択肢の中から比較検討を行います。その際に利用されることが多いのが、出会い系の比較・評価サイトやランキングサイトです。ネット上でよく見かけるのは、複数のサイトを一覧で比較できるようになっているサイトや、それぞれのサイトについて情報提供者によるレビューコメントが付与されているサイトです。

これらのサイトでは、紹介されているサイトへの評価コメントやリンクについて、広告宣伝を兼ねていることが明記されていることはほとんどありません。情報の利用者であるユーザーは、その情報が管理人の善意で提供されているものであると考え利用することが多いです。

情報提供者
より多くのユーザーに広告を売り込むために情報を制作する
情報の受け取り手(ユーザー)
正確な情報であると無条件で信頼してしまいやすい

それぞれの立場によって情報に対する捉え方が異なることや、情報提供者にとって都合のいい(宣伝効果の高い)内容の出会い系情報が提供される可能性が高いことから、両者の間には上記のようなギャップが生じる可能性が高い点が問題です。

UGCにおけるステマ

UGCとはUser Generated Contentの略で、“ユーザー作成コンテンツ”、“ユーザー制作コンテンツ”などと言われるもので、事情に精通したプロフェッショナルな人ではなく、一般の消費者・ユーザーによって配信される情報のことを指します。UGCにおいても出会い系のステマは非常に多いです。

出会い系に関する情報の中では、主に以下の形態で提供される情報がUGCに該当します。

ブログ
無料ブログなどにおける出会い系の体験談や比較情報
SNS/Twitter
個人の日記やアカウント上でおすすめサイトなどとして配信される情報
掲示板
2chなどにおいて書き込まれる体験談やサイト情報
口コミサイト
ユーザー同士がクチコミを投稿・共有できるサイトにおける情報
まとめサイト
NAVERなどのまとめサイトにおいて配信される情報

これらの情報には、広告宣伝を伴わない、一般の利用者が善意で投稿しているものや、被害が広がるを防ぐために共有することを目的に投稿される情報も多いですが、その多くが広告宣伝を伴う情報配信であるというのが実態です。一般のユーザーが提供している情報は、クチコミとして信頼性が高いと評価される傾向が強いことから、誤った情報であったとしても信頼されやすい傾向が強く、被害が発生しやすいという点も問題です。

また、口コミ情報は、恣意的に歪められた内容の情報がユーザーによって投稿または管理者に提供される場合もあるので、すべてが信頼できるものとは必ずしも言えません。

いずれにしても、情報を利用するユーザーに対して、それが広告宣伝のための内容であることが明示されていることはほとんどないことや、ともすればユーザーを騙すことにもつながりかねない点が問題です。

ステマによって発生し得る被害

広告宣伝と知らされずにユーザーが情報を利用してしまうこと以外にも、出会い系のステマには大きな問題があります。それは、実態とはかけ離れた情報を掴まされることによってユーザーがさまざまな不利益を被る可能性があることです。

たとえば、実際にはサクラ詐欺によって利用者を騙しているにも関わらず、あたかもそのサイトが優良であるかのように評価し情報を提供することでサクラ詐欺被害を誘発するケースや、実際にはそれほど出会える可能性がないにも関わらず、脚色された内容の情報を提供することでユーザーに時間的、経済的な不利益をもたらすケースがあります。

どんなに優良であるとされる出会い系にも少なからず問題や危険性があることから、広告宣伝をする際には情報が脚色される可能性が高いので、これらの被害が生じるリスクも高いという点に大きな問題があります。

情報の取り扱いを誤らないために必要なこと

出会い系の情報を利用する際には、これらのリスクや問題があることを前提として、以下のことに留意する必要があります。

  • 特定のサイトへのリンクを伴う情報は広告であると考える
  • 広告としての役割を有する情報は、内容の信憑性を慎重に検討する
  • 広告リンクであることが明記されているサイトの情報を優先的に利用する

提供されている出会い系の情報が、信頼できるものであるかは、特定のサイトへのリンクを伴うかどうかで判断することができます。広告宣伝の材料としての情報である場合には、その信憑性について幅広い情報ソースを比較検討し内容を詳しく評価しましょう。そして、できれば広告リンクであることが明記されているサイトの情報を優先的に利用するようにしましょう。広告リンクであることが明記されていれば、絶対的に信頼できる情報と評価できるとは限りませんが、出会い系情報サイトには、広告宣伝によってより多くの利益を確保することを意図したものが多い実態からすると、比較的良心的であり、情報の信頼性も相対的に高いと考えることができます。

これらのことはステマによって誤った情報ばかりが配信されることが多い、出会い系に関する情報を利用する際には、被害予防とリスク回避の観点から不可欠な考え方であり望まれる姿勢です。